ハンガリーの病院で手の移植手術を受けたアサト。だが麻酔から醒めると、繋がっていたのは見知らぬ白人の手。アサトは他人の手を受け入れられず…。身体を、国を奪われる意味を問う傑作中篇。『文藝』掲載を単行本化。
京都府生まれ。医師。「塩の道」で第7回林芙美子文学賞、「植物少女」で第36回三島由紀夫賞を受賞。