裕福な家に嫁いだ千代と、女中頭の初衣。戦後すべてを失った千代は住み込みの女中に、視力を失った初衣は三味線の師匠となり…。大正から戦後にかけて、「普通」から逸れてもそれぞれの道を行くふたりの女性を描く。
東京都生まれ。「姉といもうと」でオール讀物新人賞を受賞。ほかの著書に「駐車場のねこ」など。